阿部美穂子の韓国Pick up!:スペースアルク
 

2011年4月 7日

TITLE:韓国・幼稚園への道

110407_1th.jpg今日はこの春から韓国で社会生活をスタートさせた長男が、実際通い始めるまでの険しい道のり……韓国の幼稚園事情……について、お話ししていきたいと思います。

韓国の入園式および新学期は日本より1カ月ほど早く、3月から始まります。実はそんな一般的なことから何一つ予備知識もなく、分からないことだらけ、はじめてだらけだった私たち夫婦にとって、もちろん幼稚園選びも簡単ではありませんでした。

110407_2th.jpg引っ越しもろもろが落ち着くと、子どもたちがずっと家にいて、遊びたいエネルギーをもてあましている姿が目に付きました。我が家は3歳違いの男兄弟ですが、韓国の年で6歳と3歳、一番ケンカが多いときかもしれません。もめる原因は99%が兄のしていることを同じようにやりたがる弟の存在であって、これは成長過程でやむを得ないものであり、まだ生後17カ月の弟に「안돼(ダメ)」、と言っても限度がある話で……。

そんなこんなでいざ、幼稚園探しとなったのが3月でした。日本以上に!?車社会の韓国では、送り迎えはほとんどバスでしてくれます。こちらでまだ運転を再開していない私にとって、決定材料の一つでした。バスが아파트(マンション)の下まで来てくれる幼稚園にしようと、車でぐるぐる探しまわりながら近所の幼稚園を直接訪ねてみました。

外見は日本の幼稚園に近いものがあって、園庭も見えます。ここは6歳児童が250人、待機児童も多くいるため、入園を断られてしまいました。お話しを伺った先生によると、近所の幼稚園はほぼどこも定員オーバーのはず、とのこと。こういった幼稚園は去年の
12月までが勝負、それを過ぎたら入園はほぼ無理なのだとか、時すでに遅しだったようです。

ただ、アッパが気になった点がありました。それは子どもの受け入れ人数について、長男のヂヒョはまだ韓国生活にも十分慣れていない上に韓国語もほぼ話せない状態で、1クラス25人以上もいる幼稚園に通うのは適切ではないと考えていました。

そこで次に行ってみたのが、어린이집(オリニチプ。場所によっては生後間もないころから預かってもらえる日本でいう保育園的な場所)。アパート団地の中、中央の建物にようやく見つけたオリニチプに入った瞬間、広がったキムチのにおい、さすがは韓国! 小さな子どもたちもみんな食べているのでしょうか。

ここは私立のオリニチプで入園条件としては、両親が共働きをしている家庭、必要書類
もたくさんありました。この時点で職についていなかったアッパ、ここも門前払い状態となりました。ちなみに韓国のオリニチプは、アパートの1階などで住居の一部を子どもたちの遊び場スペースにしているところがあって、気軽に預けられるものもあるのだとか。韓国語が上手ではないヂヒョだけれども、年齢に合った園は一体どこにあるのだろう。

条件を絞っていった結果、見えてきたノリハッキョという学びの場所。ノリハッキョ(놀이학교)を直訳すると遊びの学校。ここに移り住んでから公園で遊ばせているときに何人かのオンマたちから噂は聞いていました。その噂とは、幼稚園での基本的な学習のほかに英語などの+αの学習においても長けているのだとか。う~~~む、とりあえず、楽しく通えて、韓国語だけでもいいんだけどなぁ……日本人的な考え方でまず幼稚園の門をくぐったものの、通えないという現実に自然とノリハッキョという選択肢が与えられたのでした。

ノリハッキョと幼稚園との大きな差は、1クラスが少人数制なこと、それから学費がなんと、日本の幼稚園の4倍ほどでした。それでも本人が楽しく通えるなら……と空席がわずかに残っている3件のノリハッキョの中からヂヒョが気に入った園に通うことになったのでした。 →幼稚園生活は次回のブログへ……

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