阿部美穂子の韓国Pick up!:スペースアルク
 

2012年3月27日

TITLE:パルピョフェ(발표회=発表会)

120327_1.jpg2月、幼稚園では、修了式に合わせてパルピョフェ(발표회=発表会)こと、「チャグンイェスルチェ(작은 예술제=小さな芸術祭)」が開かれました。この日に向けて、授業の合間に練習を積み重ねてきた園児たち。わが息子といえば、この間、家で練習をすることもなかったので、練習の成果が凝縮された本番を見た私は、いっそう大きな感動を受けました。

120327_2.jpgアッパが仕事で参加できなかったので、この日は日本の祖父母(じいじ・ばあば)と一緒に、会場の教会へと向かいました。私にとって、生まれて初めて体験する、韓国幼稚園の芸術祭......。日本でいうところの、文化祭のようなものでしょうか? まず驚いたのは、そのスケール! 大きな教会のホールでプロの司会者を立て、舞台のデコレーションはコンサート会場のように豪華、ビーム光線も飛び交っています! さらにオンマたち観客は、花束の代わりに「キャンディーブーケ」とやらをもって入場。何も知らない日本人のばあばは「みんな、子どもに渡すのに準備してきたのね。かわいいわねー。ヂヒョにも買ってきてあげればよかった~」なんて、残念がっていました。孫ががっかりするのではないかと、ずいぶん心配していました。

前日、「明日楽しみだな~。大きく体を動かすんだよ!」と私がアドバイスをすると、長男は「トイレ行きたくなったらどうするの?」。子どもながらに緊張していたようです。「大丈夫! ハルスイッタ(할 수 있다=できる)って思ってやり遂げた後には、自分にしか味わえない、幸せな気持ちがいっぱいになるからね」と言うと、黙ってコクリ。「ファイティーン」と、その背中を見送ったのでした。

120327_5.jpg長男は恥かしがりやで、人前で踊ったり歌ったりするのは得意ではないだろうと思っていたオンマ(엄마≒私)ですが、とんでもない! 同じクラスのお友だちと一緒に、ピーターパンの劇やダンス、テコンドーまで、立派に披露してくれました。オンマと約束した通り、大きく!高く!体いっぱい使って、自信満々にできました。たくさんの観客に大きな拍手をもらった、園児のみんな、そして息子。何よりも、終了後の表情に変化が! ホッとした様子と同時に、これまでに見たこともない、充実感と達成感に満ちてキラキラと輝いた、まさに「いい顔」をしていました。弟のヂオンも、約3時間もの間ぐずることなく、ヒョン(형=兄)や他の園児たちの発表を、じーっと、くぎ付けになって見ていました。

素晴らしい機会を与えてくださった幼稚園に感謝する一方、もうすぐ、この幼稚園にお別れも言わなくてはなりません......。

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